敷地は八尾市の中心部にあり、1区画が20坪強という狭小な面積で区画された密集した住宅地に建つ。
建物の中心にストリップ階段を設けて吹抜け空間とし、その上部に大きな天窓をつけている。そこから1階ホールまで光がさんさんと降注ぎ、日中は空間全体が柔らかい光に包まれる。
天窓は電動で開閉し、吹抜けが煙突効果となり空気が流れ天井付近に溜まった熱を排出するため、下の階からは常に新しい空気が入り、夏場でも風が通り快適に過ごすことができる。また、2階リビングにつながるバルコニーの壁を高くすることで近隣からのプライバシーを守り、外部のデッキまで含めたワンルーム空間は親戚や友人など多くの人が集まっても十分な広さを確保している。
平面でなく断面で光と風をコントロールすることにより、外観からは想像できない、明るく開放的な空間が内部に広がり、狭小、密集地を感じさせない快適な住宅となっている。

所在地

大阪府八尾市

用途

専用住宅

構造

鉄骨造

規模

地上3階建て

敷地面積

74.10m²（22.41坪）

建築面積

51.60m² (15.60坪)

延床面積

125.24m²（37.88坪）　　1階　38.90m²　　2階　46.03m²　　3階　40.31m²

竣工

2010年9月

写真

太田拓実